TeX
TeX (数式を含む文書)
TeX は組版ソフト (文書整形ソフト) の 1 種.
Donald Ervin Knuth により開発され, 手軽に使えるように Leslie Lamport により LaTeX に改良された.
その後さらに機能が拡張された LaTeX2ε の他に, 日本語に対応した pTeX, pLaTeX などのプログラムがある.
いずれもインターネット上で無料で公開されている.
数式を含む文書を美しく作成できるという大きな特長がある.
テキストエディタで本文・組版の指示から成るソースファイルを作成してコンパイルすると,
組版結果を別のソフトで閲覧・加工できる.
レイアウト・文字サイズ・書体の設定といった組版の指示を文字で指定するという点はワープロソフトと大きく異なるが,
詳細な設定を容易に行えて複雑な数式を書けるという利点がある.
1 つのソフトですべての処理を行わないという点もワープロソフトと異なるが,
マクロを作成したり公開されているパッケージを読み込んだりすることでユーザー自身で機能を自由に拡張できるという利点は大きい.
本サイトでは LaTeX 形式のコマンドで記述された数式をブラウザ (Chrome, Firefox, Safari など) 上で表示するためのオープンソース KaTeX を採用している.
KaTeX (Web 上の数式)
KaTeX とは
本サイトでは LaTeX 形式のコマンドで記述された数式をブラウザ (Chrome, Firefox, Safari など) 上で表示するためのオープンソース KaTeX を採用しています.
KaTeX を利用するために特に必要な設定はありません.
新たなブラウザのプラグイン, フォントのインストールも不要です.
本サイトでの注意
- ブラウザの種類とバージョンによっては, 数式が正しく表示されない ($ マークや \ マークを含むコードで数式が表示されてしまう) ことがあります. ご了承ください. ブラウザを最新版に更新すると, この問題を解決できるかもしれません.
- 数式の表示に時間がかかることがあります.
- 画面の解像度によっては, 横に長い数式を表示しきれない場合があります.
裏技
- 数式の画像を右クリックして進むと, 数式のコードを表示できます.
- これを Microsoft Word などに貼りつけると, 対応する数式が出力されます.
TeXの技術的なメモ
数式
- \sqrt{\mathstrut a}+\sqrt{\mathstrut b} のようにすると, √の中身の高さが揃えられる. この方法は, 複素共役記号やチルダ記号などにも応用できる.
その他
- standalone というドキュメントクラスで, 余白を最小限にした文書が出力できる.
- 幅が 0 の支柱 \rule{0pt}{高さ} を立てることにより, 数式の高さや表の行間などを調整することができる.
- 外側の根号を {\textstyle } で囲むことで, 二重根号の高さを抑えることができる.
- otf パッケージのオプション deluxe を使用することで, jsarticle などの文書クラスで使用できる和文フォントに, 太明朝体, 太ゴシック体, 丸ゴシック体が追加される. つまり, プリアンブルに \usepackage[deluxe]{otf} と書き, 本文で \textmc{細明朝体}, \textmc{\textbf{太明朝体}}, \textgt{細ゴシック体}, \textgt{\textbf{太ゴシック体}}, \textmg{丸ゴシック体} のように書くと, これらのフォントが使用できる.