有名問題・定理から学ぶ数学

Well-Known Problems and Theorems in Mathematics

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有名問題・定理から学ぶ高校数学 (614 問)

お知らせ

 『高校数学 至極の有名問題 240—文理対応・国公立大~難関大レベル』が, エール出版社から好評発売中です (2022 年 5 月出版). このページから, 特に重要な問題を厳選しました.
  • 場当たり的な問題ではなく明確な動機をもつ “ 有名問題 ” のみから高校数学の主要なテーマを深く学ぶことができるという構成
  • 大学入試後を見据えた問題の背景の詳しい解説
に大きな特長がある, 高校数学の本格派問題集です. 全国の書店や, Amazon, 楽天ブックスなどのオンライン・ストアでお求めいただけます.

有名問題

 このサイトでは,
問題設定・数値設定の動機が明確で素朴な問題
のうち, 将来的に知名度が高くなる可能性のある問題を含めて,
  • 古典的な (歴史的によく知られた, 由緒ある) 問題, または
  • 重要な定理・深い理論的背景に基づいた問題, または
  • 応用面で重要な問題
「有名問題」と呼びます. その中から, 特に
高校数学の重要な概念・定理・公式を学ぶのにふさわしい問題
をまとめています (問題は随時, 追加・更新中). 多少難しい問題もありますが, 問題の動機がとことん突き詰められた, 素朴で本質的な問題ばかりを集めました. まずはこのような価値ある問題があることを知って, それを解くことを目標に勉強を進めてみてください. きっと数学の意義深さ, 楽しさを感じてもらえると思います.
 特に大学入試では, 「有名問題」やそのアレンジがよく出題されています. 「有名問題」を一定数解いていくことで, 数学的センスを磨き, 幅広く深い知識を身につけながら, 確実に実力をつけていくことができるので, 皆さまの受験勉強にぜひお役立てください (※1).

凡例・絞り込み

 チェックを入れた項目に当てはまるすべての問題が表示されます (条件は AND ではなく OR であることに注意). 例えば,「すべて」のチェックを外し,「重要」にチェックを入れると, 特に重要な問題 ( マーク, 学習事項ごとに 1~2 問) が表示されます. 「重要」については, その類題 ( マーク) も表示されます. 改善のために随時更新を行っておりますので, ご了承ください (※2).
 重要度・知名度       
 レベル           
 タイプ           
 

代数学分野

 数と式 (数学 I → 新数学 I)

《2 次体の性質》平方根の性質

 2 次関数 (数学 I → 新数学 I)

《黄金長方形》2 次方程式

 整数の性質 (数学 A → 新数学 A)

《中国式剰余定理》1 次不定方程式
p 進付値の強三角不等式》素因数分解の一意性
《メビウス関数の乗法性》素因数分解の一意性
《整数の根基の性質》素因数分解の一意性
《ラメの定理》ユークリッドの互除法
x2y2a の整数解》2 次不定方程式
《カタラン予想に関する方程式》指数関数を含む不定方程式
《指数関数を含む方程式の整数解》指数関数を含む不定方程式

 式と証明 (数学 II → 新数学 II)

《3 次対称式の因数分解》3 次式の展開・因数分解
《タクシー数にまつわる方程式》3 次式の展開・因数分解
《四隅までの距離の和の最小値》相加・相乗平均の不等式
《アルキメデスの開平法》いろいろな不等式
《シューアの不等式》いろいろな不等式

 複素数と方程式 (数学 II → 新数学 II)

《2 次体の整数環》解と係数の関係

 数列 (数学 B → 新数学 B)

《2nn2 の比較》数学的帰納法
《多角数の一般項》等差数列の和
《平方数の逆数の和の評価》いろいろな数列の和
《立方数の逆数の和の評価》いろいろな数列の和
《ハノイの塔》2 項間線形漸化式
n! の多項間漸化式》いろいろな漸化式
《ロジスティック写像》いろいろな漸化式
《破産の確率》確率漸化式

解析学分野

 図形と計量 (数学 I → 新数学 I)

《三角形の面積》三角形の面積
《複比の不変性》三角形の面積
《ヘロンの三角形》三角形の面積
《オイラーのレンガ》空間図形の計量
《正多面体の表面積》空間図形の計量
《正多面体の体積》空間図形の計量

 三角関数 (数学 II → 新数学 II)

《モリーの法則》2 倍角の公式
《正七角形調和》3 倍角の公式
《正接定理》和積の公式

 指数関数・対数関数 (数学 II → 新数学 II)

 微分法 (数学 II → 新数学 II)

xn の導関数》微分係数・導関数
《三角形の等周問題》関数の最大・最小

 積分法 (数学 II → 新数学 II)

 関数と極限 (数学 III → 新数学 III)

n 文字の置換の性質》合成関数・逆関数
《1 次分数関数の逆関数》合成関数・逆関数
《マチンの公式》合成関数・逆関数
《双曲線関数の逆関数》合成関数・逆関数
《算術幾何平均に関する極限》いろいろな数列の極限
《ニュートン法》いろいろな数列の極限
《縮小関数で定まる数列の極限》いろいろな数列の極限
《コッホ雪片》無限等比級数
《調和級数の発散》いろいろな無限級数

 微分法 (数学 III → 新数学 III)

《積・商の微分法》微分係数・導関数
《多項式の重根判定法》微分係数・導関数
《コーシーの関数方程式》微分係数・導関数
《逆双曲線関数の導関数》微分係数・導関数
《逆三角関数の導関数》微分係数・導関数
《逐次代入法》平均値の定理
《2xx2 の実数解》不等式の証明

 積分法 (数学 III → 新数学 III)

《逆正接関数の性質》定積分で表された関数
《ウォリスの公式》定積分の漸化式
《バーゼル問題》定積分の漸化式
《円周率の無理性》定積分の漸化式
《ベータ関数と面積》面積 (陽関数表示)
《円の面積》面積 (陰関数表示)
《楕円の共通部分の面積》面積 (陰関数表示)
《柱体と錐体の体積》体積 (非回転体)
《球の体積》体積 (回転体)
《トーラスの体積》体積 (回転体)
《サイクロイドの長さ》曲線の長さ (媒介変数表示)
《カージオイドの長さ》曲線の長さ (媒介変数表示)
《アストロイドの長さ》曲線の長さ (媒介変数表示)
《円の伸開線の長さ》曲線の長さ (媒介変数表示)
《らせんの長さ》曲線の長さ (媒介変数表示)
《懸垂線の長さ》曲線の長さ (関数のグラフ)
《放物線の長さ》曲線の長さ (関数のグラフ)

幾何学分野

 図形の性質 (数学 A → 新数学 A)

《三角形の五心》チェヴァの定理
《三角形のミケル点》円に内接する四角形

 図形と方程式 (数学 II → 新数学 II)

《3 円の根心》直線の平行条件
《三角形の垂心》直線の垂直条件
《円周の接線》円周の接線
《円周の極線》円周の接線
《2 円の根軸》円周の接線
《直線の通過領域》不等式の表す領域

 ベクトル (数学 B → 新数学 C)

《角の二等分線の性質》分点の位置ベクトル
《四角形の幾何学的重心》分点の位置ベクトル
《四角形の物理的重心》分点の位置ベクトル
《四面体の幾何学的重心》分点の位置ベクトル
《四面体の内心》分点の位置ベクトル
《ラミの定理》ベクトルの演算
《ベクトルの三角不等式》シュワルツの不等式
《四面体のモンジュ点》ベクトルの垂直条件
《四面体の垂心の存在条件》ベクトルの垂直条件
《円周の接線の方程式》平面図形のベクトル方程式
《方べきの定理》平面図形のベクトル方程式
《球面の接平面の方程式》空間図形のベクトル方程式

 複素数平面 (数学 III → 新数学 C)

《ド・モアブルの定理》ド・モアブルの定理
《三角不等式》複素数平面上の距離
《直線の方程式》共線・平行・垂直条件
《三角形の外心》共線・平行・垂直条件
《三角形のオイラー線》共線・平行・垂直条件
《ウォレス=シムソンの定理》共線・平行・垂直条件
《共円条件》共円条件
《三角形の相似条件》複素数と多角形
《座標法》複素数と多角形
《反転と円円対応》複素数平面上の変換
《1 次分数変換と円円対応》複素数平面上の変換
《ケイリー変換》複素数平面上の変換
《ジューコフスキー変換》複素数平面上の変換

 式と曲線 (数学 III → 新数学 C)

《2 次曲線の媒介変数表示》曲線の媒介変数表示
《サイクロイド》曲線の媒介変数表示

組合せ論・確率論・統計学

 データの分析 (数学 I → 新数学 I)

 場合の数 (数学 A → 新数学 A)

《試合数》対応の利用

 確率 (数学 A, 数学 B の一部 → 新数学 A)

《ブールの不等式》和事象の確率
《くじ引きの公平性》確率の乗法定理
《ポリアの壺》確率の乗法定理
《夫婦円卓問題》期待値の線形性

※1: 洗練された「有名問題」を集めるため,「典型問題」「頻出問題」「伝説的問題」であっても, 数値設定の動機が不明確であるなど, 上記の条件を満たさない問題は, あえて取り上げていません. 動機や背景のよくわからない問題ばかり解いていても数学の知識はなかなか深まっていかないので, 似たような内容を学ぶのであれば「有名問題」を解いた方が断然効率的だと言えるでしょう. 問題の選定基準がここまで厳しい問題集はないかと思いますが, それゆえに質の高い学習ができるでしょう.

※2: 問題の重要度, 知名度, レベル, タイプの分類は, 1 つの目安としてお考えください. 非常に繊細な分類であるため, 人や解法によって異なる分け方になることがあります.

※3: 融合問題を中心に, 教科書と異なる順序で掲載した問題もあります. 特に, 数列の漸化式, 数列の和, 和の記号, 数学的帰納法 (数学 B) は, 諸分野の基礎としてさまざまな定理の証明に使われるため, これを認めて数学 I・A・II の問題としたものもあります.

※4: これは大学入試の過去問題集ではなく, “ 高校数学の知識でどのような問題が解決でき, どれほどの定理が証明できるか ” という著者の長年の教材研究の成果をまとめた問題集です. つまり, 題材になる定理や素朴さありきで選ばれた天然物の集まりであるため, 問題のレベルはさまざまです. 参考になる入試問題の大学名を記した問題もありますが, 実際の入試問題との違いには十分ご注意ください.

索引 (用語・背景から問題へ)

 あ> か> さ> た> な> は> ま> や> ら> わ>
 ※かぎかっこ「」のついた用語: 高校の教科書に (必ずしも) 載っていないもの

課題学習

 課題学習のテーマの候補については, こちらを参照されたい.